お姫様と若頭様。【完】







ー数分後ー



「ユズ…っ!」


できるだけ小さな声で呼ぶソウ。



「ソウ…っ!」


私も呼び返す。



「今の状況は?」


「姫が危ない。

今すぐにでも助けないと…。



彩狼は一歩も動けなくて…。

聖ちゃん…大丈夫じゃないかも……」

とソウになるべく正確に伝える。




赤司は契約を守らない。

たとえ彼らが手を出さなくても姫を傷つけることぐらい平気でやるだろう。


前にもどこかの族が被害に遭った。






「そんなことしたら多分…
例え黒炎が潰さなくても……


































彩狼、聡さんに潰されるな?」









「…だろうね」