そっと優しく  抱きしめて

私は彼のキスに溶けた。

それは優しく、甘く、想いがこもっていた。

彼の腕の中で

そっと抱きしめられて

背中を支えた彼の手と

頭を支えたもう片方の手に

私は安心して身を預けて

彼との甘美なキスに酔えた。

ゆっくりと

確実に私をクラクラさせて

最後は必ず私の髪に顔をうずめて

こう言った。

「莉花、君の匂いがする。」

私はそう言う彼の低い声に震えた。