「萌、どうしたの?ぼーっとして。」


「うん。」



花ちゃんとごはんを食べながら、私はまた考え事をしていたことに気付く。



「恋?」


「ちがう。」


「じゃあ何だっていうのよ。萌がぼけっとしてるのはいつものことだけど。」


「え、」


「だけどこんなに上の空なの初めてじゃん。」



花ちゃんの顔を見つめる。

うーん。

花ちゃんは美人。

目鼻立ちもはっきりしてて、写真に撮ったら映えること間違いなしだ。



「もう、なによ萌!」


「誰かひとり、決めなきゃいけないの。」


「え?」


「写真部に、入りたいんだけどね。」



花ちゃんの目が見開かれる。



「も、萌、写真部入るの!え、じゃあ横内先生と話したの?」


「うん。」


「いいなあーっ!何で私も誘ってくれなかったのよー!」



あ、そっか。

花ちゃんも誘えばよかったのかな。

そうすれば、お互いに撮り合うこともできるし。