「あの、横内先生、ですか?」


「……どうしたの?君、二年生だね。」


「写真部、入りたいんです。」


「ああ、そう。じゃあちょっと来てくれる?」



あの日、初めて先生に声を掛けて。

すべてが始まったんだ。



「こっち。」



ポーカーフェイスの先生について、写真部の部室まで歩いた廊下。

横内先生の後ろ姿を見ているだけで、何だか少しドキドキした。