「……おっ…ぉ…ぃ!おいっ!」
んっ…へ?!

いつの間にか寝てしまったみたい

「あ、えーとごめんなさい」
「いやいいんだ、着いたおりるぞ」
「はい」

テクテク

………っはぁぁぁぁー?!

なんだここは!
大きすぎでしょ?!

空いた口が塞がらないとはこのことだ

「おぃ、口しめろ ククッ」
笑われちゃったし…

「そろそらいくぞ」
「あのーここは…?」

そう聞くとびっくりする言葉がかえってきた

「あ?ここは俺の家だ」

っ…っ………えぇぇぇぇぇー!

まぢですか!!

「なにしてんだ?入るぞ」
「あっはい」

ガラガラッ

「おかえりなせーやしっ…わ、か?」
ビクッ
こっ怖い…
厳つい顔のお兄さんたちがいっぱい…

「あぁ」

ポカーンとしていると
「おい、何してんだ?早く行くぞ」

そう言ってわたしの腕を引っ張りズカズカと歩き出した

ガチャ

いつの間にか部屋についていた

「お、おじゃましまーす」

トコトコ

「おいりんそこ座れ」
ドキッ
やばい名前呼ばれた…
「はい」

トコトコ トスっ

ドカドカ ドスッ ポスッ

「へ?!」

えーといまの状況を説明しますと
わたしが指示された所に座ると、龍牙さんが歩いてきて私の隣に座ったんです
そこまではいんですよ、はい
でもなんで抱きしめられてるんですかー!

「あの〜なんで抱きしめられてるんでしょうか…?」

「あ?んなもん俺が抱きしめたいからだ」
耳元でそんなセクシーボイスをださないでくださーい

「なぁ、りん
お前は何を抱えてるんだ?」

えっ?
なんでわかるの?

「どうしてそんなこと聞くんですか」
「お前のこと知りたいからに決まってんだろ」

「そうですか…引いても知りませんよ」
何故かこの人なら信じられる
そう思えた
だから私は全てを話した
龍牙さんに…捨てられる覚悟で…

「そうか… 」
龍牙さんはそう言って黙り込んだ

あぁ捨てられる
そう思った
やっぱり人なんてそんなもんだ…
そう思った

そのとき

「おい、何考えてるかゎ知らねーが俺はお前をそんな事ですてたりなんかしねぇ」

龍牙さんはそう言ったんだ

ぽろっポロポロ

人前で泣いたことなんてなかったのに、私には感情なんてなかったのに…

「うっうわぁぁーん」

あの日以来初めて声を上げてないた
そんな私を龍牙さんはずっと抱きしめてくれていた

「もう大丈夫か?」
「はぃ…ありがとうございました」

龍牙さんは私を離し、真剣に私の目を見て言った
「おれは初めて会った時からお前に惚れてる」
「えっ?」
「だからお前を離す気はねぇ」
「っ…」
「おれのとこにいろ、ずっと 俺がお前を救ってやる」

「っ…は、ぃ」

この時思った
私はまた幸せをしれるかもしれない…