「こんにちは、折乃さん」


しかし、返事はない。


"眠り姫"はまだ眠りについたまま。


きっと、キスをしてくれる王子様も現れないまま。


「ねえ、"眠り姫の呪い"なんて、変な噂が流れているの」


静まった部屋で、私一人の声が響く。


「ねえ、本当に折乃さんなの……?
3人を殺したのは……」


ふと、私は彼女の体を眺める。


あの看護婦さんの言っていた通り、特に体に異常は……。


あった……。