眠り姫の呪い

そんなやり取りをしているうちに。


私達の目の前には、大きなひとつの病院がある。


「ここに…」

「折乃さんが、いるんだね…」


私達は、ごくりと、生唾を飲む。


ちゃんと決心したはずなのに、かなり緊張して、胸がドキドキしてきた。


五十嵐さんは、手足をガタガタさせている。


まるで、喜多見さんの死体を発見したときの、私のように…。


本当は、怖くてたまらないのだろう。


でも、


「ちゃんと謝らないと…」


彼女は、そう言った。


「そうだね…じゃあ、行くよ…!」

「うん!」