でも、やっぱりわかったことがある。


「私、本当に偽善者だったわね」

『あっさり認めてやがんの』


目の前にいる私は、私に向かって嘲笑している。


「殺人して、自分が正しいと思い込んでいた。嘘で、偽者の正義だったわ」

『…』

「亜実も、きっと悲しんでいるのでしょうね」

『…』

「なんで貴方喋らないのよ」