夢蝶 ~なによりも大切なもの~



『えぇぇ…でもぉ、清瀧様みたいな方々の姫だなんてぇ…私にはもったいないと思いますしぃ。』


「芝居はいいですよ。」


『っち…』



「俺らが気に入ったんだ。入れ。」


『嫌だよ。てか無理。私に仲間なんて必要ない。作らない。いらない。』



その言葉に、みんなは黙った。



『みんなは、優しすぎるんだよ。私、ついさっきまで嘘ついてたんだよ?まだ隠してることだって…あるかもしれないんだよ??なのに、そんなのをすぐ姫にしちゃいけない。ダメだよ。そんなの。』



「……分かった。今すぐとは言わねぇ。だが、絶対仲間にしてやる。お前から入りたいと思うようにな。覚悟しとけ?」

大地はニヤッと笑って言った。



…はぁ。そんなのあるわけないけど。


『分かった、それでいいよ。絶対入らないけど。』


「それはどうかな?」