夢蝶 ~なによりも大切なもの~



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さっきまで、なにもないみたいに

軽かった身体が、一気に重くなる。



ふと耳に聞こえてきたのは誰かの声。

誰…?…泣いてるの…??



「……柑奈。ごめん…ごめんな…。」



…この声は、大地……?


大地の声を聞き、私は、

感覚のない手を動かそうと試みる。



思うようには動かなかったが、

大地の手の中にあったらしい私の手の

微かな動きを、大地は感じとった。