コツン、と額を小突かれあはは〜、と軽く笑いえりから視線を外した。


そのとき教室の真ん中あたりに座っているクラスでは唯一地味系の男子と目が合いなぜかニヤッと笑われた。




「?!」




そいつの笑い方を見た瞬間、背筋に冷たいものが通りキョロキョロと当たりを見渡した。


なに、今の笑い…。




「?、どしたのリリ」


「いや…なんか今悪寒が……」


「は?こんな時期に風邪とかやめてよ〜」




えりは「移るとやだから勉強の続きしよ〜」と言ってまた机に向かい始める。


…な、なんだったんだ今の…。




「(でも、あの笑い方……)」




なんか…獅狼の笑い方に似てたな…。意地悪そうな、ひとをバカにしたような笑い方…。


そこでわたしはあることを思い出した。




(「獅狼とリリは同じクラスじゃん!!」)