「男…、かな?」
「なぜに疑問系?」
「男、だよ。うん、男」
「はああ?」
えりは大きな目をパチクリとさせてわたしのおでこに手を当てた。
「…なにしてんの?」
「や、熱でもあんのかと…」
「ないわ!」
ペシッ、とえりの手を払いのけ「失礼だなーほんと〜」なんてぼやきつつ一時停止させていたゲームを机の中にしまった。
「あんたに男絡みがあったなんてお姉さんびっくりだわ」
「あんたはわたしのなんなんだよ」
「第二の母でしょ?」
「……そうだったな」
この前はそうやって言ったら怒ったくせに今日は自分から“第二の母”って言っちゃうってどうなのよ。

