「ま、リリには難しいか!」
「だいぶ理解力が乏しいですなぁ」
「………」
無言でバシッとユーマの腰を思い切り殴り、少し早歩きをした。
「もーいいや!わかんない事たくさんあるけど、これから知ってけばいいし!今いっぱい詰め込んでよくわからずに過ごすよりマシ!!!」
こうなんだよ、ああなんだよ、って言われたってわからないしばかなわたしにはまだまだ難しい。
KINGのことを知るにも、まずみんなのことを何もわかってないんだからKINGのことは後回し!!
「今は、みんなのこと知りたい。誕生日とか好きな食べ物とか…」
「初歩的だね」
「小学生かよぉ〜」
クスクス、と笑うふたりにわたしはやんわりと笑った。

