そう言ってふたりはKINGができるまでのことを簡単に話してくれた。
「オレら、KINGができるまで毎日ずっと喧嘩三昧だったのよ」
「僕とユーマは元々幼馴染でね」
「そうだったんだ…」
ユーマとカズくんが幼馴染だなんて驚きだな…。どっちかっていうと、ユーマと獅狼が幼馴染って感じがするけれど…。
「そんな喧嘩三昧だったオレらの前に現れたのがシローでさ」
「黒髪だった頃のシロー、リリにも見せてあげたかったなぁ」
「え!?あの獅狼が黒髪……?」
クスクスと笑うカズくんは、そのころを思い出しているように見えた。
黒髪の獅狼まっったくもって想像つかないんですけど…!!
「そうそう。なーんかいきなり喧嘩吹っかけてきて」
「2対1で勝負なんて目に見えてるじゃん?」
「…もしかして獅狼に、負けたの?」
話し振りからして、負けたのかと聞けば「ご名答」とふたりは笑った。

