さらっと「かわいい」と言って退けたカズくんに、わたしは間を空けてから驚いた。




「はあ!?か、かわいい!?」


「うん。てか、そんなに驚かなくても…」




わたしの大きいリアクションに苦笑いするカズくん。


は、だって…!このわたしがかわいいって…!!




「天と地がヒックリ返ってもありえないよ!」


「えー、あたしはリリちゃんかわいいと思うけどなあ…」




そう言ってわたしを見つめてくる寧々さんの視線に耐えられなくて、顔を俯かせた。


そして頬に手を添えると、ほんのりと熱くなっていた。


ひゃああ…、かわいいなんて言われたの小学生以来だよ……!




「ほら、そういう反応がかわいいのよ」


「へっ!?」




ゆるゆると頭を撫でられ、驚いて顔を上げた。