「わたしほんとに入っていいの?関係者、とかじゃないよ?」
「「………」」
シーン、と痛いほどの沈黙が続きカズくんと獅狼が顔を見合わせた、と思ったら急に笑い出した。
え…、なに…?わたしなんか変なこと言った?
「あはは!リリ、面白いこと言うねぇ?」
「え?」
「おまえ…ここまで来といてバカだろ」
「は?」
そう言ってクスクスと笑いながら、人を馬鹿にしてくる獅狼にわたしはムッとする。
こいつ人のこと馬鹿にしすぎでしょ!
「僕ら、わざわざ入れたくないヒトをここに連れて来たりしないよ?」
「へ…?」
「おまえは別に入ってもいいつってんだよ」
ぐだぐだ言ってねえでさっさと入れ。そう言って獅狼はわたしの頭を叩くとバーの中に消えた。
……あいつ、もうちょっとヒトに優しくしようとかないのかな?ヒトの頭をポコポコと叩いて…。

