───KINGの人達と居るってことはそういう事なの。もしかしたら一緒に居るところを見られて、リリが危険な目に遭うかもしれない。ほんとにあの人達が居る世界はそういう世界なの。冗談じゃ済まされない、ほんとに危ない世界。だから私は、耳にタコが出来たって、何回でも言う。お願いだから、絶対に1人にはならないで。
懇願するように、でもほんとにわたしのことを心配して言ってくれるえりに感謝しつつその言葉がずっと頭の中を離れなかった。
喉が渇いたから、と自販機にジュースを買いに行ってしまったえり。
1人になるな、って言っといてさっそく1人とは…。学校だから大丈夫、なのかな?
「危険な目、か…」
いつか、ほんとにそんな日が来てしまうんだろうか。いや、来ない方がいいに決まってる。わたしだって出来れば、痛い思いも怖い思いもしたくない。
ただただ自分の分からない世界のことに、不安を覚えどうしようもなくソワソワした。
「リリ、お待たせ」
「あ、うん」
ドクドク、とうるさく脈打つ心臓にふぅと小さく息を吐いた。
今ここに来たのがえりでよかった。

