【昨日の公園に来い】
顔文字もなにもない短い文章に、わたしは密かにため息をついた。
昨日不本意ながらもお知り合いになってしまったKINGのリーダーこと、林堂獅狼にメールでそう呼び出された。
しかも何、この素っ気ない文面。来いって命令口調かよ。まあ、仕方なく行くんだけどさ。
もしかしたら、また襲われる可能性があるかもしれないから一緒にいた方がいい。と丸め込まれ一緒にいることになったんだけど…。
あれは絶対わたし巻き込まれたやつだよね?むしろ何から守るの?わたしなにに襲われるの?
それにあのとき暗闇でわたしの顔なんて見えなかっただろうし、わかったのは女ってことくらいだろう。
若干、触られたしね…わたしのない胸。まあ、ないからいいんだけどさ。ないからね。
「あ、リリー!」
かわいらしく手を振ってくるカズくんにわたしも控えめに振り返す。

