「…嫌だったの」


「…あ?」


「寧々さんのところに行くのが、嫌だった…」




獅狼に掴まれている手にぎゅっと力をこめ、少しうつむく。




「別に寧々さんが嫌いとか、そんなんじゃなくて」


「…じゃあなんだよ」


「みんなが…、あの場所にいないのが嫌だった…」




寧々さんと一緒に居るけれど、なんだかひとり取り残されているような気がして落ち着けなかった。みんなが何をしているのか知りたかった。


例えそれが自分にマイナスになるような出来事だったとしても、みんなの傍にいたい。みんなと一緒に笑っていたい。




「……場所を変えよう。いつもの公園でもいいか?」




こくん、と小さく頷くと獅狼は掴んでいた手首から手を離し今度はぎゅっと手のひらを握ってくる。


こんなこと言ってみんなを困らせることはわかってた。だから何も言わなかった。みんなが何してるのかも深くは聞かなかった。黙って従って寧々さんと一緒にいた。


…それでもやっぱり、みんながいないのは寂しい。


なんて…わたし、いつの間に“KING”に染まってたんだろう。