「彼らが“KING”だからよ」


「…??」




理解力のないわたしはえりの言うことがわからず、頭上にハテナを飛ばす。


KINGだからって…?




「はぁ…。だから正義のヒーローっていうことは、それなりに恨みも買うってことよ」


「……なるほど…?」


「全っ然わかってないね…」




えりはもう一度溜め息をつくと、わたしの頬をつねる。




「あんたが危ないことに巻き込まれるかもしれないってことよ!」


「ええっ?わたしがっ?」




目をパチクリとさせてえりを見つめた。


わたしが危ないことに巻き込まれる?絶対にありえないでしょ。ただ一緒にいるだけなのに何かに巻き込まれるなんて…。