目の前にはキッチンカーのクレープ屋さん。そしてそこには長蛇の列。
…もしかしてあれに並ぶの?アトラクション並に列が続いてるけど……。
「あのクレープ屋さん、全国を回ってて次いつ来るかわかんないんだよね〜!」
「…で、ちょうど今日空いてたから来たと?」
「そういうことっ!」
さっ、早く行くよ!とまた腕を引っ張られされるがままに。
「あの、えりさん…?」
「ん?なに?」
「すごい行列なのですが…」
「ほんとね〜。もっと早く来たかったんだけど、さすがに学校はサボれないからさ〜」
「いやこんな行列に並んでたら日が暮れるよ!?」
わたしたちが並んでいる後ろにもどんどん人が集まってきて、お店のひとが前から順番にメニュー表を配り始めた。
「確かにそれは言えるね」

