「え〜これからテストの結果を発表します」
クラス中が緊張感を漂わせる中、わたしだけはぼーっと外を眺めていた。
全治3週間の捻挫。結局この足じゃ、海で遊ぶことも歩くこともままならない。
テストの結果がよくても、どのみち海で遊ぶことも歩き回ったりすることもできない。
「なんと、今回居残りの人はいませんでした!」
先生の拍手と同時にみんなの雄叫びが部屋に響いた。
「自由に遊ぶのは構わないけど、あまりはしゃぎすぎないようにね」
小学生のようにみんなは「は〜い」と言うと、先生は苦笑いしながら「解散」と言った。
「あっ、霧谷さん。ちょっといい?」
「…?」

