朝、学校に登校してクラスメイトで親友でもあるえりに昨日のいろんな出来事を話したら、興奮したように身を乗り出して来た。




「えー!あのKINGに会ったのっ!?」




なんだ、そんなに驚くことなのか。最早興味もないわたしはゲームに勤しむ。




「ちょ、どうだった!?どうだった!?噂通りイケメンだった!?!?」


「ちょっと興奮しすぎ…。でもまあ、うん…イケメンだった…かな」




どっちかと言うと、わたしはリアル男子よりも二次元男子の方がすきだから。


あんまりリアルなイケメンを拝むこともないから、そんなに直視してないけど。それに夜だったこともあって、3人の顔はハッキリとは拝めていない。




「リリさー、世の中にKINGほどのイケメンはいないんだよ?」


「ふーん…」




KINGという組織にまったく興味のないわたしはもっぱら、その出来事がえりに話せただけで満足していた。


そしてわたしは昨日、母から無事に取り返したゲームをひたすらやり続ける。




「あんたねぇ!」


「ああああっ!!!」




また昨日のお母さんのように良いところでゲームを取り上げられ、泣きそうになった。