しばらく下った頃。わたしは右足首に違和感を感じて、少し立ち止まった。
ズボンの裾をあげて見てみると足首の外側が少し腫れていて、青紫になっていた。
…あ、さっき転けたときに足くじいちゃったんだ…。
かといってここで立ち止まるわけにも行かず先へ先へと行ってしまうクラスメイトの背中を見つめて、痛いのを我慢して歩いた。
───けれど、最初は特に大して気にしていなかったせいかさほど痛みは感じられなかったのに今ではズキズキと右足首が痛み、坂を下るのも何かに掴まらないと困難なほどになってしまった。
しかも右足をかばって歩いているせいで、体力も徐々になくなってきた。
「リリ大丈夫〜?さっきよりペース落ちてるよ〜」
「…っ大丈夫じゃないよ〜。疲れた〜」
たまに心配してえりが振り向いてそう聞いてくれるが、返事を返すのもやっとになりつつある。
ぶっちゃけ、本当に大丈夫じゃない。足、痛いし。足かばって歩いてるせいでひょこひょこしてるし。

