「…あ、そう言えばさ、キミ名前なんてゆーの?」
え、かえ…?、とひとり驚いていると茶髪の子がそう聞いてきた。
あれ…それさっきも聞かれた気が……。
「僕は小野 和弥。カズって呼ばれてる」
「オレは板敷 遊馬!ユーマって気軽に呼んでねっ」
ふたりともにっこりと笑って名前を教えてくれた。ここでわたしが教えないってなると失礼だから教えるしかないのか…。
「わたし、は…霧谷 璃々」
「璃々…かわいい名前だね」
「さっき俺が聞いたときは教えてくんなかったくせに…」
そう言って不貞腐れる銀髪変態野郎は無視だ。変態まがいなことをしてきたそっちが悪い。