───そして短いお昼の時間も終わり、わたしの嫌な時間がやってきた。
「班に全員いるか確認したら先生に報告して〜」
班ごとに整列してがやがやと騒がしい表。
わたしはいかに仮病を使って登山をサボろうかと柱の影でひそかに考えていた。
「あ、こんなとこにいた!りつ〜いたよ〜」
「ぐえっ、え…えり…」
太くでかい柱に身を隠してあーでもないこーでもないと考えていたら、背後からふたつ結びをしたえりに見つかりあっさりと首根っこを掴まれてしまった。
そして律ちゃんはほっと安堵の表情を見せると先生に報告しに行ってしまった。
「もう!かくれんぼしてるんじゃないんだからね!」
「いえ…わたしはそんなつもりは…」
「どうせどうやってサボろうか考えてたんでしょ!私にはお見通しなんだから!」
そう言ってえりはわたしを逃がさないように首根っこをがっちり掴んで、ずるずる引っ張る。
…ああ〜わたしのおサボり作戦がああ〜〜……。

