いつもの綺麗な銀髪は黒髪のウィッグに隠され、いつもだるそうに着ている制服は優等生みたいにかっちり着られている。
…こんなの、どう見ても獅狼だとは思わないよ。思わない、ってか思えない。
「…確信、ねぇ」
「カズくんもユーマも同じ格好してるの?」
そう聞くと獅狼は「そうだけど?」と言ってわたしから視線をそらした。
カズくんはともかく、あのちゃらいユーマもこんなマジメな格好してると思うとなんだか笑える。
「…何にやけてんだよ」
「べっつに〜」
「キモい奴」
「その格好の獅狼に言われてもねぇ」
クスクスと笑ってそう言うと獅狼は面白くなさそうな顔して「うるせぇバカ」と言った。
なんか…獅狼もそうだけど、ほんとわたしってKINGのこと何も知らないなぁ…。
「ねぇ、なんでそんな格好してるの?」
不意に、そんなことを聞いてみた。

