───テストが終わってあっという間に合宿の期間がもうやってきた。テストは見事全教科、赤点回避。もちろん、80点を越えた教科はなかったけどお母さんには「まぁ璃々にしては頑張った方ね」と言われた。


そう、わたしにしてはこれでも頑張った方なんだよ。赤点回避なんて久しぶりだからね!?




「ほら、さっさと班ごとに並べー。全員揃った班から先生に報告してバスに乗れー」




大体、なんで高校生にもなって班決めとかやったりしてんだろ…。しかも合宿って、中学生じゃないんだから…。


いまどき中学生でも合宿なんてやんないと思うわ。




「何ぶっさいくな顔してんの。行くよ、リリ」


「…はぁ〜い」




えりに腕を引っ張られバスへと乗り込む。


座る順番はえりと松原くん、律ちゃんと清水くん、そしてなぜかわたしと獅狼…と思われる男の子。


なんでこの組み合わせなのかと言うと、わたしが松原の隣を全力拒否した結果、こうなったのだ。清水くんは元々律ちゃんの隣をキープしてたから自然と席順はこうなる。


き…気まずい…。ゲームがやりにくい……。




「……なぁ」


「ふぉん!?」




いきなり声をかけられ間抜けな声を出してしまった。おかげで前に座っていたえりがわたしの方を振り向いた。