「ちょっと!リリのせいで何も決まらなかったじゃん!」


「やだ〜。そうやって人のせいにしないでよ〜」


「あきらかお前のせいじゃんっ!」




ゲラゲラと松原に笑われてむっとしたので、スネを思いっきり蹴っておいた。




「いってぇ!!」


「松原うるさい」


「お前俺に喧嘩売ってんのかおい!!」




うるさい松原を無視して、再び寝る体勢に入ろうとしたとき林堂くんの背中が目に入った。


…いつの間に自分の席に戻ってたんだ。


あれが本当に獅狼なのか、ものすごく気になるところだけれど地味な格好をしているのにも何か理由があるんだろう。


確かに気にはなるけれど、なにかない限りあんなめんどうなことはしないと思うから今はこのまま放置する。


ふぁ〜、とあくびをひとつこぼしわたしは腕のなかに顔を埋めた。