「ちょっとリリ〜、何寝てんの〜!」
ゆさゆさとものすごい力で肩を揺すられ、のっそりと顔を持ち上げるとみんなの視線がわたしに向いていた。
そう。テンションが低い奴とは唯一寝ていたわたしのことだ。
「リリはなんかやりたいことないの?」
「だってどうせ今年も悲しく居残り組だと思うしぃ」
「ああ、テストのこと…」
そう哀れんだ顔でえりに見つめられ、ぶっと唇を尖らせれば頬を両手で挟まれる。
「それは頑張らないリリが悪い」
「出来ないんだもん」
「出来ないわけないでしょ〜?リリのやる気が足らないだけ」
「やる気とかないもん」
「そうやって屁理屈ばっか言わないで今年は頑張ろうよ」

