「街の治安を守ってるっていうあの……?」
「うん、そうだよ〜」
「そのKINGのリーダーみたいなもんが、あいつ。…“林堂 獅狼”だよ」
林堂…獅狼……。
わたしの携帯を持ったままにこやかに笑っている銀髪男を見て、ますます混乱した。
だって!街の治安を守ってるとか大層なこと言うから、てっきりもっと年のいった人かと思ってたのに…!
なのに、こんな若い…しかも同い年くらいの人達がやってるなんて…!
「あっ…ありえない……」
「ホントに知らなかったんだねー。まぁ僕ら、こう見えてもまだ高校生だから」
「ちなみに高2!」
……うそぉぉおおお!?
お、お、おないどし……。
し、信じられない…、何がどうなって……?
「ハイ、どーぞ」
にこやかにわたしの携帯を返してくる林堂獅狼に、わたしはそいつを凝視した。

