『そぉ?じゃあ家ついたらまた連絡くれる?』
「うん、カズくんでいい?」
『いいよ。あんまり遅くならないように帰るんだよ』
「う、うん…」
お母さんみたいなことを言うカズくんに少し笑いそうになりながらも、ちゃんと返事をした。
なんだかお母さんみたいな事言うんだなぁ。
『じゃあ、気をつけてね』
「ん、ありがと」
ぶつりと通話は切られ、しばらく画面をじっと見つめていた。
…やっぱり、KINGのメンバーと居るのは夢じゃないんだよね…。
そう思って深く息を吸い込んで短く吐いた。
えりのところに戻ろう。今日は、久しぶりにえりと遊ぶ日なんだから。
連れ回される可能性大だけど。
わたしは小走りでえりの待つ店へと戻った。

