小さな小さな声で呟いて、少しだけ聞き取れなかったわたしに獅狼はもう一度深い溜め息をついてちゃんとはっきりと言った。




『心配、したよ。一応な』


「………えっ!?」




最後の一応ってのいらないけど、あの獅狼が素直に!心配したって…!!




「あ…明日は槍でも降るのかな…?」


『何でだよ、ぶっ殺すぞてめぇ』


「う、嘘だよ!そんな物騒なこと言わなくてもいいじゃん…!」


『おまえがバカなこと言うからだろ』


「あっ、またばかって…!!!」


『バカにバカつって何が悪ぃんだよ、バーカ』




ケラケラと電話越しに爆笑していて、ムカついたから電話を切ってやろうと思ったら遠いけれど後ろの方からカズくんの声が聞こえた。