「はい!ついた〜!」
「え、ここって…」
そこは最近雑誌やテレビに取り上げられて、今人気が出て来ている有名なスイーツ店だった。
でもなんで急にスイーツ……?
「テスト期間中遊ぼうって言ったの忘れた?」
「や…忘れてはないけど…、また行動が急ですわよね」
「こういう人気店はすぐ行かないとさ〜。あっ、ほら!行列できる前に行くよ!」
にっこりと笑ったえりにまた腕を掴まれ、並び始めている入り口にわたしたちも並んだ。
なんか、こうやってえりといるときは女子高生って感じがするなあ…。いや女子高生なんだけど。
最近はずっと獅狼たちと居たから、なんていうか…現実離れ?してたっていうか……。
今こうしてるのが逆に不思議に思うくらいだ。
「(別に、喧嘩とかしてるわけじゃないのになんでそう思うのかな…)」
ぼーっと目の前の行列を見つめていたら、着信音が鳴った。

