「───寄り道せずに帰れよ〜」
やっと前半のテストの3教科も終わり、帰る準備をしていたらえりがくるっと振り向いた。目を輝かせて。
「今日なんか予定ある?」
「え?特になにも…」
「だよね。じゃあ遊びに行こ!」
「……は?」
いきなり立ち上がってにっこり笑うと、わたしの腕を引いた。
…え、じゃあって…。その前の「だよね」の決めつけ部分も気になるところだけれど…。
「どうせ家でゲームしてるだけなんだから、行くよ!!」
「うえ、ちょっ」
ほぼ強制的に連れ出され、獅狼たちに連絡する間もなく。
遊びに行こう、ってどこ行くんだろ…。また買い物とかに付き合わされるのはいやだな〜〜。
えり買い物長いし……。

