はぁ、と疲れたようにため息をつきそう聞くとふたりは目を見開いて驚いていた。そして顔を見合わせるとふたり同時に笑い出す。
…何がそんなにおかしいの?
「オレとカズを知らねぇのはわかるけど、シローは知ってるっしょ?」
「?」
自信満々に言われたその言葉を否定するように首を傾げると、また爆笑された。
だから、何がおかしい。
「いや…うん…っくく…そっか」
「まあ、でも、名前くらいは知ってると思うよ?」
「名前?」
「“KING”だよ、オレら」
そう言われて、今度はわたしが驚く番だった。
KINGって…、あの…KING……?

