「ちょっと、話くらい聞いてくれてもいいじゃん」
「知るか」
ねぇ、ともう一度声をかけようとしたら公園の入り口からカズくんとユーマが入ってくる姿が見えた。
なんだよ、自分から話振っといて「知るか」って…。どんだけ自己中なの。
「ごめんねー、遅くなって」
「先に行っててよかったのに。寒い中待たせてごめんねリリちゃん!」
そう言って抱きついてこようとするユーマを華麗にスルーし、カズくんににっこりと笑いかける。
「大丈夫だよ。何してたの?」
「うん、ちょっと先生に雑用頼まれちゃって」
「ねぇねぇ、オレスルー?悲しくない?ねぇねぇ」
「そっか。頼まれごとなら仕方ないねぇ」
おつかれさま〜、とカズくんの頭を撫でてると「ねぇ俺には!!!」とうるさくユーマが言うのでうるさいと頭を叩いておいた。
一発撃沈。

