「リリー!」




下から、お母さんの声が響く。


わあ…待った待った…。これ…あとちょっとで……!



ガチャッ


「ちょっと、起きてるんだったら返事くらいしなさい!」


「あっ!!」




こめかみに怒りマークが見えそうなくらい怒ってらっしゃるお母さんに、ついさっきまでやっていたゲームを奪われ声を上げた。




「お母さんっ!ちょっと待った!今そこの場面…っ」


「真面目にゲームするくらいなら勉強も同じようにしなさい!」




ああ、また始まった。と軽く受け流したら、それがお母さんの癇に触ったのかわたしの顔を見てにっこりと笑った。


…え、なに。嫌な予感しかしないんですけど…。




「今度のテストで赤点ひとつでもとったらゲームはこのまま没収です」


「えぇーっ!?」




そんな…赤点とったらゲーム没収って…。常に赤点ギリギリのところにいるわたしにそんなこと言う!?そんなの無理だよ…!