愛してるって言ってみたい。

吉野先輩はものすごく笑っていた。


「なんですか。まあ、帰らなきゃなんで。お先失礼しますね。」

「あ、うん。ばいばい。ねぇ、季薇ちゃん。ちょっといいかしら?」


「は、はい。」

春季君が完全に保健室を出て行くと保健室のドアの鍵を閉めた。

「あのっ……、吉野先輩?」

「あんたさぁ、春季に近づきすぎじゃないの?」

腕を組みながらこちらをずっと睨んでいる吉野先輩。

「全然そんなっ‼︎近づいてなんかいませんよ?」


「へぇ〜、あっそう。ふーん。って、あたしがそんな真っ赤な嘘を信じるとでも思った?」

吉野先輩は、ドアに寄りかかりながらずっとあたしのことを睨んでいる。

「嘘じゃないですよ!?信じてください!」

「誰が信じるかよ。あたしのこと誰だと思ってる?あたし、3年の中のいじめグループのリーダーなんだけど。」
吉野先輩はふんっと鼻で笑うとご自慢の茶髪を指でくるくるしていた。

「……いじめ。」
「あんたもあたしのターゲットにしてやろうか?はははっ。あ、そーだ。朱利がね、あんたなんか友達じゃないって。」

それは朝も言われた。


「本人の口から聞きました。……今までのは全部偽りの関係だったんですね。」

「そうよ?バカみたいね。朱利みたいな強気な女の子とあんたみたいな地味な子がつるんでいいわけないでしょ?」