手に入れたいのはお前だけ。




深高くんに助けられて、キスされて。


何度も何度も放課後を一緒に過ごして、告白されて付き合って。


少しずつだけど確実に、あたしの心は深高くんに近づいていってる。



『好きだよ、千澄』



深高くんも、そうなんだよね?



このときのあたしは、初めてできた彼氏


意地悪で強引だけど優しい、深高くんのことしか考えていなくて。



好きだった茂木くんのことも、モテる男の子の周りの人のことも。



これからどんなことがあるかとか、先のことなんで何も考えていなかったんだ。