手に入れたいのはお前だけ。




お弁当を広げながら、ちらっと深高くんのほうを見てみると。



「ーーーっ?!」



深高くんもあたしのほうを見ていて、心臓が飛び出そうになった。



こ、こ、こっち見てた。



慌てるあたしを鼻で笑って、深高くんはヘッドホンをして窓の方を向いてしまった。



ーーーなんだ、それだけか。



ってなんで今あたし残念とか思ってるの?!



全然残念じゃないから!
これが普通なんだから!!



何を期待してるんだろう……。