手に入れたいのはお前だけ。




「控えめで、すごいいい子そうだったなー」



「……いい子だよ」



「ちょっとパンチはないけど、あれで料理がうまかったりしたら……」



「おい、奏太なに考えてんの?」



進む妄想を止めるように促すと、奏太と視線が交わる。


こいつ、なにか考えてる……?



「なにもー。由が羨ましくなっただけ。俺も次の彼女作ろうかな」



おちゃらけてそう言ういつもの奏太だけど、なんだか違和感があった。



この感覚は、いったいなんなんだろう。