手に入れたいのはお前だけ。




「可愛いね、千澄ちゃん」



千澄とわかれて席に戻ると、奏太はパンを食べながらニコニコしてる。



完全に鼻の下が伸びてるな、こいつ。



「お前ああいう子がタイプなんだな」



「ああいう子って?」



「おとなしくておしとやかな子」



ふーん、こいつにはそう見えてるのか。



「いや、そうでもねえよ」



「え、なに、実はエロいとか?」



「……おい」



「ごめんごめん」



まったく、こいつはそういうことしか考えないのかよ。