手に入れたいのはお前だけ。




くっ、苦しい……!!



「千澄、ゆっくり鼻で息して」



「……!?」



あたしが苦しんでるのがわかったのか、優しく深高くんがそう言ってくれた。



ーーーあ、楽になった。



「そう、いい感じ」



少しだけ微笑んで、再びキスの波が押し寄せてくる。



さっきとはちがって、とっても優しいキス。
なんだか安心する。



「………苦しかった?」



唇を離した深高くんが、あたしの顔を覗き込む。


あまりにも近くて、あたしはぶんぶんと首を振った。



「だ、だ、大丈夫!」