手に入れたいのはお前だけ。




言うわけないだろ。わざわざ俺に。
そんな自虐なこと。見てられない。



「そっかーじゃあ声かければよかったかな。
ふつうに可愛かったし」



奏太の言葉に、ぴくりと反応する。



こいつがかっこいいと言われているのは
わかるし否定だってもちろんしない。



でもこいつの悪いところはこういうところ。



女に見境のないプレイボーイ。



「由その子の連絡先、知ってる?」



なあ、奏太。


お前が手放したも同然な女の子を
俺がわざわざ差し出すとおもうか?