「そういえばさっき、誰かと話してた?」 奏太の言葉に、 俺は反射的にベッドの端を見た。 「……さっき?なんのことだよ」 「廊下で話してたろ、女の子と」 誤魔化してみようとしたけど、だめだった。 なんでこいつはこんなによく見てるんだ。 「ああ……そのこと」 「ああ、じゃないだろ。お前が女の子と話す なんか珍しいから女の子たちが騒いでたぞ」 ーーなんだ、そんなことか。 「別に、俺には関係ないし」 「そう言うと思った」