静かに目をとじると、扉を乱暴に
開ける音が聞こえた。



「由!!!」


慌てた顔がカーテンから覗いた。


ーーー出たよ。



「保健室なんだから静かにしろよ、奏太」



どこでもバカみたいにうるさいんだからな。
ちょっとは落ち着いてくれよ。



「だけど、由が保健室行ったって聞いたから」



「寝不足。大したことじゃねえよ」



「なんだよ、寝不足かー」



はぁぁとため息をついて、奏太は
ベッドの横にあったパイプ椅子に腰掛けた。



「大げさなんだよ」



「悪い悪い」