手に入れたいのはお前だけ。




……ああ、自分の運のなさを呪ってしまいたい。



あたしは自分が引いた席替えのくじ番号を見て、ショックを受けた。



あたしの席は廊下側の端っこ、後ろから二番目。


由くんは、なんと窓側の前から三番目。



よりによってこんなに離れちゃうなんて嘘でしょ。



「やった〜また千澄ちゃんの前じゃん」



あたしの前で、喜んでいる茂木くん。



……茂木くんが近くにいたことが唯一の救いかな。


まわりはあんまり喋ったことがない人たちばっかりだ。


人見知りだし、話しかけれないし。
そんなあたしがいけないんだけどね……。