手に入れたいのはお前だけ。




また由くんの隣になる可能性は、極めて低いのはわかってる。


でも、離れたくないな。



このままこの席でいたい。


会いに行かなくても席につけば話ができる、この距離がすごく心地良いのに。


今回の運が良すぎただけで、もう無理かな……。



あたしの気持ちを読み取ったのか、由くんは少し微笑んで机に突っ伏した。



席が離れたって、あたしたちの心が離れるわけじゃない。



気持ちはいつだって隣にいるんだ。



だから大丈夫。
由くんだってきっと同じ気持ちだもん。