手に入れたいのはお前だけ。




そこまで言って、あたしは固まった。



由くんの大きな手があたしの頭に伸びてきて、そのまま頭を優しく撫でてくれたから。



「よく、がんばってるな」



「由くん…………」



たったこれだけでも、あたしの力になる。
由くんはわかってるのかな……?



「じゃあ今日はなんか甘いものでも食べて帰ろうか」



「え!いいの!」



「がんばってるご褒美な。本番もがんばれよ」



こういう優しいところ、すごく好き。



甘さと冷たさを兼ね備えた由くんに、あたしはきっと夢中なんだと思う。